今回ご紹介するのは、中国原産の花木で、北海道南部から沖縄まで栽培されているハナカイドウ(一般名はカイドウ)ですが、枝いっぱいに垂れ下がるようにして咲く薄紅色の花は、可憐で美しく庭に植えておくと1本でも華やかです。
今回は、そのハナカイドウの育て方を移植の仕方を中心に詳しい育て方を解説していきますので、この記事を読んで頂ければハナカイドウのことが詳しくわかり育てることもできます。
ハナカイドウの概要
- 別名:カイドウ:スイシカイドウ。
- 科名:バラ科:リンゴ属
- 花期:4月。
- 種別:落葉広葉樹:小高木ー低木。
- 栽培適地:日なた/北海道南部以南
- 花言葉:「温和」「美人の眠り」「艶麗」
ハナカイドウの整枝・剪定の方法とは?
整枝・剪定の時期と方法
ハナカイドウの整枝・剪定の時期は、1月から2月で、長く伸びた枝を10㌢から20㌢残して切り詰めると、枝の基部に短い開花枝ができるのであとは徒長枝(長く伸びた必要のない枝)を切り花芽がない細い枝は付け根から切り取ります。
仕立て方としては、2-3本の幹を立て、そこから枝を張らせると美しい形になります。根元から出るヤゴは見つけ次第切り取ります。
ハナカイドウの育て方
ハナカイドウの花期
ハナカイドウは、ちょうどサクラの花が終わった4月から5月頃にサクラやリンゴの花によくにた淡紅色の花を枝いっぱいに咲かせその美し姿は周囲の樹木の新緑に映えて魅力的です。
品種としては、花が八重咲きのヤエカイドウ、枝垂れる(しだれる)シダレカイドウ、葉に白い斑(ふ)が入るフイリカイドウがあります。
植え付けの時期と方法
ハナカイドウの植え付け時期は10月下旬から11月、また花の咲く前の2月から3月あるいは花のあとの5月下旬から6月が植え付けや植え替えの最適な時期で暑い盛夏や寒い冬の季節は植え替えまたは植え付けには向きません。
植える穴は大きめに掘り堆肥や腐葉土、鶏糞などを多めにすき込みハナカイドウの苗がやや高めになるように植え付け枝を半分くらい切りつめ支柱を立て固定し乾燥しないように根の廻りには藁などを敷きます。
徒長枝の発生やふところ枝が密生しないように適宜剪定し夏場は水やりを欠かさないように注意します。
施肥(せひ)の時期と方法
ハナカイドウの施肥の時期は年に2回で、1回目は2月上旬2回目は8月の下旬で、2月の施肥は寒肥(かんごえ)で株の廻りに溝を掘り堆肥やスコップ1-2杯分の鶏糞や骨粉をすき込み8月には窒素成分が少ない化成肥料を1握り(ショベル1杯くらい)株の廻りに与えます。
肥料の3大要素は窒素、リン酸、カリであとはマグネシュウム、Fe(鉄)、硫黄などのほか微量要素を含みますが、その件につきましてはこちらで解説しています。
鉢植えの方法
ハナカイドウはもともと落葉小低木ですが、萌芽力が高いので鉢植えや盆栽にもできます。鉢植えの場合は、丸い植木鉢を使うより四角い化粧鉢のほうが見栄えが良く苗とのバランスを考え鉢の大きさを決めます。
鉢植えの用土は赤玉土が良く多少の腐葉土を混ぜ、排水性が良くなるように根が確実に隠れる程度に植え付けますが、鉢植えの場合は堆肥や鶏糞は使わず緩効性の化成肥料か油かすを与えます。
植木鉢に植えた場合は特に排水性が大切なのでジョウロなどで水やりをした場合に鉢の下穴から勢い良く水が流れ出るのが理想です。
先程も説明しましたが、ハナカイドウは萌芽力が高いので切り詰めても新しい芽を吹き成長しますので扱いやすいです。
病害虫の対処法
ハナカイドウの病害虫の時期は、1月から2月と5月から8月が多く冬場はカイガラムシ、夏場はアブラムシが発生しやすいため、カイガラムシには1月から2月にマシン油乳剤を散布するほか、幼虫が発生する6月にはカルホス乳剤を散布します。
アブラムシにはマラソン乳剤かスミチオン乳剤を散布して駆除し初夏には赤星病が発生しますのでダイセンなどの殺菌剤を散布します。
なお赤星病は、サビ胞子の中間宿主となるビャクシン属の樹木との混植を避けなるべく風通しの良いところに植えるのが病害虫の被害を受けない方法の1つです。
病害虫の対処法としてマラソン乳剤などの薬剤を指定しましたが、ガーデニング初心者の場合は難しいので良く日が当たる風通しの良いところに植えれば病害虫の被害を避けることができます。
利用の仕方
人工的にスタンダード仕立てにしたり生け垣作り、また萌芽力が高いので鉢植えあるいは盆栽での楽しみ方もあります。
合わせて読みたい記事はこちら。
まとめ
- 植え付け(植え替え)は10月下旬から11月。
- 花期は4月から5月。
- 萌芽力が高く鉢植え、盆栽も可能。
- 前年生の短い充実した枝は切らない(花芽がつくので)
ここまでハナカイドウ(カイドウ)について植え付けの時期や方法と育て方を解説してきました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
なお、楽しいガーデニングブログはこちらからもご覧になれます。
QRコードをスキャンしてリンクを開いてご覧下さい。