グラジオラスの球根の植え付け方や管理のしかたをすべて解説!

グラジオラスは1輪でも綺麗ですが群植(ぐんしょく)すると、とても豪華ですね。

その豪華なグラジオラスを毎年楽しむためにグラジオラスの球根の買い方から植え付け方、花が咲くまでの管理、花が終わった後の保存のしかたなどをくまなく解説しますので、これから初めて植えてみようと思う方にもお役に立てると思います。

それでは順番に解説していきます。

グラジオラスの植え付けつけから1年間のやり方のまとめ

球根の買い方

春4月頃から植え付ける球根は3月には市場に出回るので早めにホームセンターなどで買い求めますが、これは早い方が良くて遅くなるととても不利になりますが、その理由は次の通りです。

早く買うということは、出回った球根を『選ぶ』ことができますので傷のあるもの、カビが生えている物、腐り始めている物を避けることができて自分の良いと思う大きさや形の球根を選んで買うことができますが、一方遅くなるといわゆる残り物しかなくて、状態の良くない球根しか残らないからです。

球根は、良い状態でかつ大きくて重いものが理想的ですが、傷や、カビ、腐りのほかに変形している物は避けるようにします。

またネットに入って売られているのは一見良いように見られますが、球根の大きさや花の色など適当に混ざっていて自分のイメージとは違う球根だということが良くあります。

またよく表示を見ないと去年の売れ残りを今年になって販売している可能性があるのでどうしてもネット入りが良いと思う方は生産地や採取年度をよく確認した方が間違いがありません。

ネット入り球根(大きさが不揃いです)

球根を植えるための下準備

球根を植える前の下準備として、土壌(土)の改良をしますが、その方法は3種類ありますので順番に解説します。

腐葉土や有機質肥料などを土に混ぜる

始めの段階で、腐葉土(植物の葉を土に埋め発酵させた肥料)や有機質の牛糞(ぎゅうふん)、鶏糞(けいふん)などとできれば少量の化成肥料(かせいひりょう)をグラジオラスを植える場所に1カ月前ほどから土によく混ぜ込み良く肥えた土にしておく必要があります。

肥料の詳しいことはこちら。

苦土石灰で土壌の酸性度を中和させる

酸性度とはペーハー(Ph)といわれる単位で表しますが日本の土壌は、ほぼ弱酸性で中性は酸度(ペーハー)7なのでこれより値が低くなると酸性に、高くなるとアルカリ性に偏ります。

球根を植える場所を、どちらにも偏らない理想の弱アルカリ性にするために苦土石灰(くどせっかい)をまき土の酸度を調整します。

酸度が中和(ちゅうわ)されたかは目では確認できませんので、酸度の測定器で測りますが、安価でグラジオラスに限らず、すべての植物を植える時に使えますので買っておいた方が良いでしょう。

深く耕す

固い土は、水はけが良くないことや、根が良く張れないなどの悪影響があるためできるだけ深く耕しておきますがこの時期は球根を植える前の5日前までには終わらせておきたい作業です。

植える時まで待つと雨が降って地面が固くなったりぬかるんだりして作業がすごくやりにくくなるからです。

球根を植える

球根の植え方

球根を植えていきますが、時期としては4月の中旬の頃霜の心配がなくなってから植え付けます。

ただしこの時期の4月というのは関東より南の地方のことで遅くまで霜が降りたり雪が残っている地方はこの時期より遅くなります。

植える幅は一般的に15㎝位離した方が良いといわれますが、1年につき500球以上の球根を複数年植えた経験がある私が思うにはもっと間隔を狭くしても大丈夫で幅は5㎝にしても全く問題はなく間隔を詰めて植えることでより美しく見えて株が成長して大きくなった時にお互いに倒れるのを防ぐことができます。

植える深さは球根の大きさの約2,5倍が理想的で、浅いと栽培時期が梅雨時なので大雨で露出してしまいますが、深すぎるとなかなか発芽しませんから不揃いになってしまいます。

球根を植えたら目印をつける

5月になるとだんだんと発芽してきますので、せっかく植えた球根の芽を踏んでだめにしないように、発芽前には目印をつけて置きます。芽が出たばかりのグラジオラスはとても弱く繊細なものですから注意しましょう。

全ての植物には生長点がありそこから新しい葉が出たり大きくなるのですがグラジオラスの場合生長点がはっきりしていないために発芽したばかりのものを踏みつけるとそれだけでだめになってしまいます。

グラジオラスの鉢植え

グラジオラスは、草丈が高くなる性質なのであまり鉢植えには向きませんが、植木鉢を大きくすることで栽培が可能となります。

利用する植木鉢の大きさは、8号(1号3㎝なので3×8で24㎝)以上の鉢が理想的でこれ以下の小さい鉢ではグラジオラスの特徴からして育ちにくいのと草丈が高くなり重心が上にきて倒れやすくなります。

植木鉢での栽培の肥料は、有機質ではなく化成肥料を一握りくらい与えれば十分で油粕のようなものを育つ段階で与えればなお良いですが、畑または花壇に植えるように有機質の肥料を与える必要はほとんどあまりありません。

植える数は、8号鉢でもせいぜい5-6球が良い所ですが、少なすぎてもつまらないですし、多すぎても転倒の可能性が高くなります。

他の植物と混植させていますが、これをギャザリングといいます。

画像のものはグラジオラスを鉢植えにしたものですが、かなり大きい鉢を利用しています。

このくらいの植木鉢なら根も良く張り転倒のリスクもないので心配はありません。

発芽から開花までの手入れ

水やり

水やりは庭(地植え)植えの場合栽培時期が梅雨時のために雨量が多いのでほぼ放置で構いませんが、雨が1週間くらい降らないときは1度に多めに与えてあとは特に必要ありません。

植木鉢の場合は土の表面が乾いてきたら鉢底から水が流れだすぐらいたっぷり与えそのほかの時は与えなくても大丈夫です。

支柱を立てる

株が40㎝を超えてきたら株を覆うように支柱と支柱をロープで結びます。

あまり見栄えは良くありませんが、何もしないで株が次々と倒れてしまうとグラジオラスの性質上1度倒れてしまった株は立つことがないのでその防止にも支柱は絶対に必要です。

支柱やロープはホームセンターなどに売っている安価なもので十分でうまく使えば、数年は持つものです。

枝を整理する

良い球根を数多く選んだと思っても中には生育の悪いものが出てきますから葉が緑ではなく黄色だったり見た目で他の株の葉より明らかに変だと思ったら思い切って切り捨てましょう。

切り取った葉は病気の可能性があるので、他の株の近くに置かず焼却処分してしまうのが理想的で安全な方法です。

十分に日光に当てる

グラジオラスの球根はチューリップのように植える前から花芽ができているわけではなくて成長していく段階で太陽の光で光合成をして初めて花芽をつけるもので、この時期を花芽分化と言い、全ての植物に花芽分化の時期がありますがグラジオラスは球根ですから他の植物でいう花芽分化とは少し意味合いが違います。

この時期に太陽の光が当たらない大きな木の下などで育ったグラジオラスはとても貧弱なもので悪くすると花が咲かないという場合があります。

開花が始まってからの手入れ

開花が始まり満開になると花はピークになり下の方から萎れてきますので、萎れた花は見た目と種をつけさせないために摘み取ります。

また開花時期の水やりは慎重に根元に与え株に水がかからないように注意しますがこれは水の勢いで葉に土がかかると病気になる可能性があるからです。

また開花の時期は蜂がものすごく多いので刺されないように注意が大切であまり振りはらわない方が良いですが、蜜蜂はスズメ蜂と違い1度刺すと死んでしまうので刺すことはあまりありません。

グラジオラスの花は、豪華で切り花にも最適ですから分けてあげたりするととても喜ばれます。

開花がピークを過ぎるとだんだんと張りがなくなって株が萎れてきますのでこの頃お礼肥として植え付けた時と同じく有機質肥料をたっぷり与えます。

お礼肥を与えることで球根の肥大、自然分球にも良い結果となり次回に植える時に良い条件で植えられる良い球根になります。

開花から自然分球

開花が揃い枯れ始めるころから球根の肥大化、自然分球が始まりますがこの時は水やりは厳禁で自然に枯れていくのを待ちますがこの時水を与えてしまうと花を咲かせるという意味での成長期ではないので球根が腐る可能性があります。

画像のものは花後に掘り上げた球根で、植えた球根の周りにたくさんの小さい球根ができていますが、球根を肥大化させるまた自然分球させるためにはもう少し後が良いです。

球根の掘り上げ

完全に地上部が枯れた状態になったらいよいよ球根の掘り上げの時期ですが、球根を傷めないように慎重に掘り起こします。

掘り上げると植えた親の球根の周りに無数の小さい球根がついていますのでそれを慎重に親の球根から分けますが、この作業が自然分球のやり方です。

因みに人工分球とはグラジオラスの場合は球根をナイフなどで半分にすることです。

来年のために上手く管理するには、風通しの良い軒下などにしばらく吊るして乾燥させてから新聞紙にくるんで保管します。

今年できた球根は植えても来年には開花しませんが毎年植えることを3年続けていけば次第に球根が肥大して花の咲く球根に育ちますし新しくできた球根専用の植え場所を確保するのも良い方法です。

グラジオラスの球根の植えっぱなしの方法

グラジオラスは毎年球根を掘り上げず植えっぱなしという方法もあります。

毎年同じ場所で大きくなり花が咲きますので管理がとても楽というメリットがありますが、私は植えっぱなしはお勧めしませんし植えたままの状態を何年も続けるわけにはいかず3-4年に1回は植えなおしが必要です。

グラジオラスは、連作(同じところに植える)をとても嫌いますので、掘り上げた球根も翌年同じ場所に植えるなら土壌改良が必要です。

土壌改良といっても大それたことではなく土をなるべく新しいものに入れ替えればいいだけですし肥料を施して苦土石灰で酸度を中和させることぐらいで良いでしょう。

グラジオラスの病害虫

病気

軟腐病

軟腐病とは地ぎわの茎が軟化腐敗して悪臭を放つ病気で原因は細菌により発生しますが病原菌は土壌中に生息して株の傷口から侵入します。

地ぎわの茎や葉の基部などが淡黄色水が浸みたように変色し軟化腐敗して悪臭を放ち進行すると株全体が腐敗してしまいます。

予防方法は高温多湿で発生しやすいので、水はけを良くして藁(わら)などで土が跳ね返らないようにマルチングするのが良い方法です。

対処方は発病した株は抜き取りそばに置かず焼却して処分し軽度の場合は発病初期に薬剤を散布して連作を避けます。散布して改善可能な薬剤は次のものです。

  • バイオキーパー水和剤
  • ストマイ液剤20
  • ジマンダイゼン水和剤
乾腐病

乾腐病とは特にグラジオラスに発生しやすく球根は基盤部から腐敗して萎れていくのですが、病気の原因はカビの仲間の糸状菌により発生しますが、球根では植える前の保管の時に発生する場合が多いです。

グラジオラスでは軟化せずに成長期に根が腐敗しますが、予防法、対処法は次の通りです。

予防法としては、球根は新しいものを使い薬剤につけ浸透してから植えるようにしますが完全なものではありません。

対処法としては、発病した株や球根は除去して病気が出た場所での連作は絶対に避けることです。

対応できる薬剤は次のものです。

  • トリフミン水和剤
  • ベンレート水和剤
うどん粉病

うどん粉病とはカビの1種の糸状菌により発生しますが、まるでうどん粉のような白いカビが株元から発生するとグラジオラスなら穂先穂先へと病気が進んでしまいます。

予防法と対処法ですが、良く日に当て光合成を十分にさせて強い株に育てることと1度発病した株は引き抜き焼却処分します。

対応できる薬剤は次の通りです。

  • サプロール乳剤
  • カイグリーン
  • ベニカX
  • モレスタン水和剤
  • トップジンMスプレーなどです。

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類はたくさんの種類がいますが、共通することは葉や茎などに大量に発生して樹液を吸い取ります。

グラジオラスにメスの成虫がつくと卵を産まず直接幼虫を産み落とすのでどんどんアブラムシが増えていきまがウイルス病を媒介するので厄介な存在です。

予防法ですが風通しを良くし日当たりの良い場所に植えるのはもちろん1週間に1回は濡れティッシュで葉の裏を拭くことです。

対処法としては良く観察して個体が多くならないうちに取り除きますが薬剤の散布は種によっては薬剤抵抗性を獲得しているので、同じ薬剤を播き続けないことです。

対応できる薬剤は次の通りです。

  • マラソン乳剤
  • ブルースカイAL
  • スミチオン乳剤
  • カダンセーフ
  • オルトラン水和剤
  • エルサン乳剤

これらの薬剤を1種使い続けるのではなく何種類もの薬剤を毎回取り換えて散布すれば、アブラムシは薬剤に対して抵抗性が弱くなり有効的です。

カイガラムシ類

予防法と対処法ですが、カイガラムシ類は鎧を着たなかなか厄介な害虫で、湿っぽいところが好きでグラジオラスの葉の裏や根元などに潜伏して樹液を吸い取りますので見つけたら歯ブラシでこそぎ落とすか薬剤を散布します。

ただし薬剤散布の時期は春に1齢幼虫が、メス成虫から出てきた直後に限られそれ以降はロウ質が厚くなり散布した薬剤も効き目がありません。

対応できる薬剤は次の通りです。

  • マラソン乳剤
  • 石灰硫黄合剤
  • スミチオン乳剤
  • ベニカDX

などが有効です。

グラジオラスで気を付けないといけないのが以上の病害虫ですが病気が発病してしまったり害虫がついてしまう前によく観察して病気の初期、害虫なら個体の少ないうちに対処するのが大切です。

なお薬剤散布の時は決して風下に立たず風上に立ち帽子、マスク、長袖などの服装で行い作業した日は入浴はしない方が良いといわれています。

これらの病害虫は球根を同じところの植える連作障害として現れます。

グラジオラスの連作障害はこちら。

グラジオラスの水栽培はこちら。

グラジオラスの支柱の立て方はこちら。

まとめ

グラジオラスの球根の買い方(良い球根の選び方)から病害虫の予防法および対処法また掘り上げて保管するまでを解説してきましたが、重要なところを再度確認しておきます。

  • 球根は早めに購入する。
  • 球根を植える場所の準備として耕す。
  • 球根を植える深さは球根の2倍くらいの深さ間隔は狭くて良い。
  • 鉢植えは向かないが大きな鉢で支柱を立てる。
  • 日当たりが良いところに植える。
  • 水はけを良くする。
  • 植えっぱなしでも良いが毎年掘り上げ翌年植えること。
  • 病害虫は薬剤でも進行すると回復困難なので病気を寄せ付けない害虫も個体が少ないうちに処分する。

以上が、グラジオラスの植え方の基本ですが記事をお読みいただい参考にしていただければ幸いです。

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